- 介護のため高齢の親と同居することになった!
- 同居するうえでデメリットがあれば知りたい!
- 親との同居前に準備しておくべきことって何?
今回は上記のようなお悩みを解決します。
父が亡くなり母が一人暮らしせざるを得なくなった、両親が高齢になり介護が必要になった・・・このような理由から、親との同居を検討している方は多いはずです。
そこで今回は親との同居を考えている方に向けて「高齢の親と一緒に住むメリット・デメリット」や「同居を始める前に準備しておきたい3つのこと」を解説します。
高齢の親と同居するにあたり、様々な手続きが必要になります。もっと早く動き出せば良かった!と後悔しないよう、この記事を参考に今日から準備を進めましょう。
親と同居せざるを得ない人が現代に多い理由
近年は、高齢の親と同居せざるを得ない30~50代の人が増えてきています。大きな理由として考えられるのが「一人暮らしをする高齢者の数が急増したこと」です。
下記の図は内閣府が発表したデータで、各年の「65歳以上で一人暮らしをしている高齢者の数」を表しています。
1980年と比べると、一人暮らしの高齢者の数が増えたことは一目瞭然でしょう。核家族化が進んだ現代においては、当たり前の現象と言っても良いのかもしれません。
しかし、65歳を超えてくると、一人で生活をしていくのが難しいのも事実。結果として、血の繋がった子どもが「親の面倒」を見るといった状況が生まれているのです。
- 年金だけでは生計が立てられない
- 介護施設の入居費用が高額になった
- 介護施設に入るのを拒む人が増えた
今の時代、高齢の親と同居せざるを得なくなるのは珍しいことではないのです。
高齢の親と同居するメリット
高齢の親と同居するメリットは下記の3つです。
- 親の健康状態が常に分かる
- 家事・子育てをサポートしてもらえる
- 親が詐欺に巻き込まれる心配がない
1つずつ順番に見ていきましょう。
1. 親の健康状態が常に分かる
親と同居する最大のメリットは、親の健康状態が常に分かることです。一人暮らしだと倒れても誰も気付かない場合がありますが、同居するとそのリスクがありません。
また、親の体調が悪いと判断すれば、すぐに病院に連れていけるのもメリットです。結果として、親が健康で生きられる時間は必然的に長くなるでしょう。
2. 家事・子育てをサポートしてもらえる
親と同居すると、家事や子育てをサポートしてもらえることもあります。仕事で忙しく疲れている時なんかは、精神的に心強い見方となってくれるはずです。
また、血の繋がった親なので子育ての面で意見の食い違いが起こることも少ないです。一通り経験した親だからこそ、良いアドバイスがもらえることもあるでしょう。
3. 親が詐欺に巻き込まれる心配がない
親が詐欺に巻き込まれる心配がなくなるのも、同居する大きなメリット。親がうっかりと高額商品を買わされたり、変な宗教の誘いに乗ってしまうことはなくなります。
親が一人暮らしの人に注意したい。案外マルチや投資詐欺ってシニア層の周りで流行ってるようだ。母もポンジスキームにハメられたし、携帯電話のマルチも誘われたらしい。コミュニティから外れたくない高齢者の心の隙を狙っているのかも。引用元:Twitter
身近に冷静な判断ができる人がいるのは、親にとっても心強いはずです。
高齢の親と同居するデメリット
高齢の親と同居するデメリットは下記の3つです。
- 生活リズムが合わないことが多い
- 口出しされストレスに感じることも
- 親の健康状態が悪化する危険性がある
事前にデメリットを理解しておくことは大切です。1つずつ順番に解説していきます。
1. 生活リズムが合わないことが多い
高齢の親と同居すると、かなりの確率で生活リズムが合わずに苦労します。自分だけならまだしも、配偶者や子どもにも迷惑がかかる場合もあるでしょう。
- 食事の時間帯が早くなる
- お風呂に入る時間帯が違う
- 親が朝早く起き、テレビの音がうるさい
- 夜早く寝るため、会話や遊びに気を遣う
- 飲み会などで夜遅くに帰りにくくなる
特に体の弱い高齢者の場合、どうしても親中心の生活になりがちです。これまでの日常とは違い、自由度が少なくなることは覚悟しておかなければなりません。
2. 口出しされストレスに感じることも
親と同居する最大のデメリットは、親の口出しがストレスに感じてしまうことです。
同じ屋根の下で暮らすと、親は息子・娘の仕事や家事に対して様々な意見を言ってきます。過干渉なタイプの親だと、全てを管理しようとする場合も少なくありません。
親と同居だとやっぱり常に監視されてる感…文句ばかり…本当に後悔しかない😑同居だとしても完全に家の中別にすれば良かった。引用元:Twitter
時には親の古臭い考えや理不尽なお願いに、嫌気がさすこともあるでしょう。
3. 親の健康状態が悪化する危険性がある
同居の際、親が子どもの世帯に引っ越してくるのが一般的。しかし、子どもの家が都会の場合は生活環境がガラリと変わり、親にとってストレスになることも多いです。
これまで近所付き合いを大切にしてきた親の場合は、引っ越すことで孤独を感じるケースもあります。特に年齢を重ねるほど、環境の変化に適応しにくいのが特徴です。
親の健康状態が悪化する危険性があるということは、事前に理解しておきましょう。
親と同居を始める前に準備しておきたいこと3選
親と同居を始める前に準備しておきたいことは下記の3つです。
- 世帯分離が必要かを検討する
- 施設に入所する選択肢も持っておく
- 空き家となる実家をどうするか考える
同居の準備にはかなりの時間と労力がかかります。仕事であまり時間がかけられない方はなるべく早めに取り掛かりましょう。1つずつ順番に解説していきます。
1. 世帯分離が必要かを検討する
高齢で介護が必要な親と同居する場合は世帯分離を検討すると良いでしょう。
世帯分離とは、同じ家に住みながらも住民票の世帯を2つに分ける手続きのことです。
世帯分離をすることで下記のようなメリットが得られます。
- 家計の管理がしやすくなる
- 介護費用の自己負担額が減らせる
- 後期高齢者医療制度の保険料が安くなる
- 国民健康保険料の納付額が低くなることも
- 住民税非課税世帯に該当すれば給付金の対象になる
介護費用の自己負担額は「本人の所得」と「世帯の所得」によって決まります。世帯分離で親の収入のみが算定材料となると、自己負担額はかなり軽減するはずです。
2. 施設に入所する選択肢も持っておく
ご紹介している通り、高齢の親と共に生活していくことは簡単ではありません。口出しされストレスを感じたり、時には配偶者や子どもに影響が及ぶこともあります。
そんな時のため、施設に入所するという選択肢を持っておくことも大切です。多少の費用は必要になりますが、在宅での介護に比べると、精神的負担は大きく減ります。
ただし、同居が難しいからといって、いきなり施設への入所を迫ると多くの親は嫌がります。本人の意思を尊重しながら、事前に話し合いを付けておくと良いでしょう。
3. 空き家となる実家をどうするか考える
親と同居することが決まったら、住む予定のなくなる実家(空き家)の扱いについても考えなければなりません。(もちろん、賃貸物件の場合は解約するだけでOKです)
というのも、空き家をそのまま放置すると、下記のようなリスクが生じるからです。
- 毎年多額の固定資産税が課される
- 老朽化が進み、資産価値が下がる
- 管理ができず、倒壊するリスクがある
- 害獣のすみかになり、近隣住民に迷惑がかかる
- 大型家電の不法投棄の場所として利用される
住んでもいないのに、数十万円単位で固定資産税が課されることになります。また近隣住民に迷惑がかかるなど、所有しておくことで様々なデメリットを被るでしょう。
やはり、ベストな選択は「売却」です。売却することで管理の必要性はなくなりますし、近隣住民の視線が気になったり、自治体から注意を受けることもなくなります。
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親と同居が決まったら、家族に事情を話したり、世帯分離を検討するなど様々な準備が必要になります。中でも特に重要なのが、空き家の扱いについて考えることです。
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